【1】自身に対する同性愛者としての失望

私が社会人になって、初めて経験したことを書こうと思います。
私は、大学を出て就職をした。

自分の憧れであった、入りたかった会社に就職した。
そしてとある課に配属され、自分も喜んだが、家族や恩師の多くが喜んだ。
LGBTとは全く関係ないけれど、私のやりたかったことの実績がある課だったからだ。
あと専門職の多い職場でなので、この課ならば、将来恋人がいるかと聞かれた際に、素直に同性愛者である自分をカミングアウトできるかもしれないとも考えていた。
これからの将来に、自分も大きな期待をしていたし、当時の人生で一番驚きに満ちていた。

 

その職場で出会った女性に、素敵な人がいた。
Uさんといって、身体の線がしっかりしているスポーツ美人で色気があり、私より3つほど年上だった。
彼女は、専門職だった。
私は彼女と、席が同じ島(席の塊が同じということ)になる。
様々な事業を一緒に行う上で、とある相談業務を私が一緒に見学している時に、彼女がおかしな雰囲気を醸し出していることを感じる。
といっても、彼女は相談者の相談にはとても真摯に向き合う。メモもしっかり取り、まっすぐ相談者を見ている。しっかり話に聞き入り、アドバイスもする。相談者は、彼女にいつも深い感謝を述べて帰って行った。

しかし、相談が終わって席に帰りはじめるときの彼女の顔の様子が、いつもと全然違うのだ。
どこか苦いものを噛みしめているような、怒っているような。でも決して、その感情は口にはしない。

普段はクールビューティーな彼女で、サバサバとした対応なのだが、ある種の人に携わり、触れなければならないときに、彼女の表情が変わっている気がした。

 

ある日、職場で研修報告会があった。
その報告会の報告項目に、当時はまだまだ見慣れない「性的少数者」という言葉があった。私は当時、自分のことはビアンだと認識をしていたのだけれども、「性的少数者」という言葉が、ビアンも含まれるなんて想像もしていなかった。

この報告項目を見たUさんは、一気に顔色が変わっていた。
黙って、難しい顔をして、この報告項目を見ていた。この表情を見たうえで、私は上司に聞いた。

「性的少数者って、なんですか?」

Uさんが、一瞬にしてこっちを見た。
そして上司が答えてくれる前に

U:「ゲイとかレズのこと」

そう、私の目をはっきり見ていった。
その目を見て、Uさんが相談業務で見せていた顔の意味が、よく分かった。

 

彼女は、同性愛者に偏見があるのだ。

 




つづく。



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