【1】惚れた理由

私が中学校に入学したころは、学校崩壊という言葉が言われていた時代で、
私の通った中学校も荒れた部分があった。
学年間の上下関係も厳しく、朝礼や運動会で少し目立っただけでも、
上級生から呼び出しが行われるなど、酷い有様だった。

そして同級生にも、また問題行動を起こすタイプの人がいた。
俗にいう”不良タイプ”の人だけど、私は彼女たちと全く問題なく話をすることができていた。
幼稚園からの、幼馴染だったことが大きな一因だ。

そして、

 

「それをするくらいなら、こっちの方が良くない?」

 

と、入れ知恵?を彼女たちにしていた。
私自身の自分の株を上げようとか、自分に火の粉がかかってこないようにとか、そんな思いがあって入れ知恵をしていたのではなくて、
単純に、「せっかく事柄を起こすなら、世の中のためにはこの方がいい」、と思うことを素直に言っていた。
・・・新の不良は私だったのかもしれない、ね。

 

だって、私にはできないことを、彼女たちはしていたのだから。
時には教員を困らすことも、もちろん私たちが困るようなことも提案していた。
彼女たちの、そのある種の行動力には、本当に尊敬をしていた。

 

 

Zさんもまた、彼女の学年では顔が広かった。
彼女は、いつも先頭ではなく2番手にいた。
先陣を切って物事を起こす人は、いつも彼女とは別にいて、
Zさんは後ろ盾として、各方面との調整や、サポートをしていた。

部活では、部長ではなく大事な時に音をまとめる立場にいたし、
学校内では会長ではなく、生徒の意見をまとめる立場にいた。

Zさんは自分が率先して前に出なくとも、周りをうまく巻き込んで手助けをしてもらい、
それが自分のための手助けに限らず、周り全ての人のために、多くの人の行動を促すことが上手かった。

 

私は、そのころスポーツで物事の先頭に立って、自分が周りを引っ張っていくことが多かった。
しかし率先するということは、様々な風当たりが強く、結構な精神力と体力を必要とする。
そんな自分を支えてくれる親しい仲の友人が当時はいたのだけれども、
その友達のサポート力というのはとても偉大で、
自分が、周りが無茶だと思うようなことを言っても、その友達が
「大丈夫、それで行こう」
そう口添えをしてくれるだけで、チームみんながその方向を向くことができ、実際にもうまくことを納めることができる、
その魔法のような体験を何度もしていた。

 

だから、縁の下の力持ち的なZさんの行動を、私は一番近い位置で見ているうちに、
自分のような率先する人間を支える必要性も学んだし、
また自分が率先する立場になった時に、周りにどういう支え方をしてもらえばいいいのか、
子供ながらに学んだのだった。

 

私はZさんと話をしているときに、彼女のかじ取りのうまさに、憧れた。




つづく。



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