【2】LGBTとして自身の恋愛感情との葛藤。話したいけれども、話に行くことができなくて。

【2】LGBTとして自身の恋愛感情との葛藤。話したいけれども、話に行くことができなくて。

彼女と会話するようになって、すぐに兄弟の話になった。彼女には2人の妹がいた。
彼女は3人姉妹の長女で、中学も受験して進学校へ通っていたようだ。

また家柄も良く、度々校内の茶道、華道部に生徒・先生ともに声をかけられている様子を、廊下で見かけていた。
入学してしばらくすると部活動を決めないといけない時期がやってくるのだが、
その頃、彼女が何の部活に入るのか私は非常に気になっていた。

気になっていたけれども、私は本人には直接聞くことができなかった。
このころはまだ、私は自分から彼女に話しかけるのが、照れてできなかった。

 

私は初めて一緒に帰ったあの日、
彼女の事をとても気に入ってしまっていた。

色白で、ふわっとした雰囲気。

茶色い髪の毛に、少し冷めた美しい瞳。

高根の花、というイメージ強かったのだが、話してみると意外にも気が合う、まるで恋愛ドラマに登場するかのような親しみやすいギャプのある女性だった。

 

だけど、私は自分自身の、普通の人と違うおかしな恋愛観に不安を抱く。

私は女性を好きになってしまう、おかしな生き物なのだ。

彼女を、好きになってはいけない。中学生の頃のように、また人を不幸にしてしまう。
私の好意は、誰も幸せにならない好意なんだ。

 

そして彼女にも、好きになられてはいけないのだ。
そうでないと、私の日常が崩れてしまう。

だけれども、私は彼女と話をしたくて、仕方がなかった。

 

彼女が入る部活が気になっていた理由は、私が彼女との、会話のきっかけを探していたからだ。
もし彼女が茶道や華道部に入るのであれば、私の知り合いも入部すると言っていたことを思い出し、
私も遊びに行ってみようと考えていた。
その時に、華道・茶道の共通の会話ができるのではないかと。

その程度の関わりならば、私のおかしな恋愛観もばれることはないだろうと。

友達として付き合う、良い距離だろうと。

 

 

でも結局彼女が選んだ部活は、演劇部と放送部だった。
当時の私は、演劇部に対して「おたくっぽい人が入る」という先入観を持っていたので、
彼女の選択にはとても驚いた。

演技というのは何かを演じるわけで、
私は嘘をついてもなぜか周りにバレてしまい「演じる」ということが、とても苦手な人間だった。
なので、演劇部に入るという彼女の志に驚いたものだ。

もしかしたら彼女は小悪魔かもしれない、
私との先日の帰宅シーンも演じていたのかもしれない、そう疑ったりもしていた。
教室では、あの日2人で帰宅した日以来、彼女と長い会話をすることができていなかった。
日常の挨拶や、ちょっとした

 

N:「いまの、教科書のどの部分?」

 

という程度の会話しかしていなかった。

私は彼女に、いろいろと話をしたく思っていた。
見た目はおしとやかなお嬢様なのに、演劇部という雑多な雰囲気の部活に入って、彼女はやっていけるのだろうか、
とおせっかいな心配も沸いてもいた。

彼女の容姿は、大人びた目に、色の白い肌、茶色いまっすぐな瞳に、茶色い地毛。
まるで洋人形みたいな女性だったのだが、そんな彼女の容姿を演劇部の先生が欲していたようだった。

要は、宝塚の娘役といったところだろうか。
彼女はとても美しい容姿だった。

 

 

 

そのころ席替えがあった。
彼女は私からして10時の位置の席になった。
席が離れて残念だったけれども、徐々に私は彼女の横顔を後ろから見つめる時間が増えていった。




つづく。



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