【3】無責任な自分

大学3年生のとき、就職先を決めなければいけない時期がやって来た。

T姉:「いつか同棲しよっか」

彼女がそう言ってくれた。

「うん、もちろん」

と私は答えた。

高校時代のNとも将来の同棲する話をしていたけれども、彼女との夢は上手くいかなかった。
また、男性に負けるかもしれないし、私自身がぶれるかもしれない。
彼女は、結婚についてどう考えているのだろう。

でもT姉さんは賢い人だから。
彼女とは将来があるかもしれない。

彼女は、同じ学科の生徒の中で一番勉強ができた。
彼女とは、いつも笑い話しかしていなかった覚えがあるけれども、私や友人にあまり見せない大変まじめな顔があることを、私は知っていた。
時には寝ずに、時には食事をすることも忘れ、彼女は一人で勉強をしていたのだ。

しかし、この勉強できる彼女のプライドを逆なでしてしまう事件を私が起こす。

私には高校生の時から、なりたい職業、夢があった。
だが、私が通っていた大学はとある専門職の養成課程の大学だった。
私の夢と、専門職は、違ったベクトルだったのだ。

だから、私は専門職を捨て、夢を追いかけようとした。

それが、自分が一番やりたかったことなのだ。
しかし、彼女は専門職になることを目指して、一浪してまでこの大学に来ていた。
だから、私の態度に激怒していた。
私にもちょっとしたプライドがあったので、専門職を馬鹿にしながら言い返した。

結果、彼女と大喧嘩になってしまった。
それからの数か月、私たちは一切話をしなくなった。
そのままを互いに就職を決め、数か月ぶりに会ったのが卒業式の日だった。
私は夢モドキに、彼女は専門職の最高峰に就職を決めていた。

私は、彼女の就職先を聞いた時に、正直驚いた。
すごいところに就職をしたのだなと思った。
反して私は、結局夢は夢でも、夢モドキに就職を決めた。
本当にやりたいことというより、自分の正義感には一番見合った仕事だったと思う。
私は、彼女に会った時には謝ろうと決めていた。

ごめんなさい、そう言おうと。
よりを戻したかった。

だけれども久しぶりに再会した彼女は、開口一番

T姉:「男になってよ」

私にそう言った。


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