【1】逢いたいという思い

Jさん:3*/フェム/独身/細身/歌手

 

季節は秋だった。
相変わらず恋人を得ることができ無い私は、初めて出会ったビアンのHさんが連れて行ってくれた、例の同業者カフェへひとり顔を出した。

 

心の中ではHさんがそこにいるのではないかと淡い期待をしながら向かったのだが、
当前のように彼女はそこにはいなかった。

 

ひとり席に座り、マスターと少し会話をした。
マスターは明るく迎えてくれたのだった。

その日、ネコの女性が一人で食事をしていたため、マスターが気を使って合い席にしてくれた。
彼女は私より年上の雰囲気だった。
直接年齢を聞くのははばかられた。

彼女と話をしている間に、彼女が

 

?:「来週、イベントがあるから参加しない?」

 

と言ってくれた。
聞けば、タチとネコの人が同人数程度の会だという。
合計人数も50人くらい参加する大きなイベントだ。
そして

 

?:「歌の上手な子も来るよ」

 

そう言った。

 

「それはどんな人?」

 

もしやHさんかもしれないと、話をする自分が前のめりになっていることに気付く。

 

?:「Mさんや、Jさんっていうビ案の歌手の子」

 

 

 

Mさん、Jさん。

Hさんは、ハンドルネームだから、もしかしたら彼女の本名かもしれないな。
私は参加してみることにした。

 

 

申し込みもその女性がしてくれて、後日集合場所や時間のメールをもらう約束をした。
その後も、彼女は私に対していろいろな話をしてくれた。
だけれども、私はその会に参加する歌手の人が誰なのか気になって、全く彼女の話が入ってこなかった。




つづく。



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