恋に落ちた瞬間は、相手の香りをかいだ時

恋に落ちた瞬間は、相手の香りをかいだ時

恋人同士ではなかった頃の私たちの思い出は意外に少なくて。

 

 

初めて会ったのは、寒い12月の日で。

二人でお酒を飲んでいた。

 

私は赤ワイン、彼女はビール

私はいつもより酔っていたけれども、彼女は酔っていなかった。

 

私の理想の死に方の話を聞き、

悲しそうな彼女。

でも、初めて手に触れた。

 

暖かかったし、そんなに悲しそうな顔をすることに驚いた。

だって、まだ他人だったから。

 

ぼんやりとそう思ったのを覚えている。

 

入り口を先に出た彼女。

店の戸から勢いよく風が入ってきて、その風に乗って彼女の香りを感じた。

素敵な香りに、思わず立ち止まる。

 

そんな私を相当な酔っ払いだと思ったのか、

彼女は私の手をとり、段差を降りるとき誘導してくれた。

 

「その手を、ずっとつないでいたい」

 

そう思いました。




つづく。



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