突然のカミングアウトを受けて。1

突然のカミングアウトを受けて。1

「カウンセリングを受けてきたんです。」

 

体調を心配して声をかけた職場の女の子から、そう書かれた紙を渡された。

カウンセリング?
彼女は国立大学の医学系の大学をでた、とても理数的な頭をもつ子。
4つほど、年下だ。
彼女はいつも数字に強くて、私は尊敬をしていたのだ。

そのためか、心も理数的にはっきりとした決断で出来上がっているとばかり思っていた。

カウンセリングを受けるなんて、予想外だった。
だから、

占い?それとも、治療的なカウンセリング?

私はもらったその紙に加筆して、彼女に返した。

「占い・・・」

彼女が笑った。

 

すると、自治体が運営する働く女性の悩みを聞いてくれる場所のサイトをスマホで見せてくれた。
「仕事や、人生について悩んでいます」
はっきりとした文字で、紙に悩みが書かれている。

 

 

さて。
一般的なら、大丈夫だよ!
なんて声をかけるのでしょうか。

管理職の研修会では、
「仕事を辞めようとしている、また仕事内容に悩んでいる人に相談されたら、まずは聞くこと。なぜ辞めたいの?何が悩みなの?と聞き返すのではなく、『悩んでるんだ・・・』と静かに肯定するのがベスト」
なんて講師は言っていたけれども、私はそんな静かな肯定的な行動はできなかった。

 

「具体的に何に?」

 

なぜか、赤いボールペンで書いてしまった。
目立つ、なぜという文字。

彼女と目が合った。

「向こうに行きませんか?」

静かにうなずいて、私たちは職場から離れた。

彼女は、ここ数日職場に来なかったのだ。
私は職場の人と、特に仲がいいタイプの人間ではない。
彼女とも、特に仲がいいわけではない。

 

 

ただ単に、気になったのだ。
彼女が、急に休みだしたことが。
特にいじめたわけではない。
特に誰かにいじめられていたわけではない。

ただ、私たちはいつも一言、二言、話をするだけの仲で、
毎日耳を澄まして、お互いの会話を耳にし、お互いの考えや、姿勢を感じるだけなのだけれども。

なぜか、彼女の様子が気になったのだ。

 




つづく。



にほんブログ村 セクマイ・嗜好ブログ 同性愛・ビアン(アダルト)へ
にほんブログ村
↑ 他のビアンの方々のブログも、
良かったら覗いてみてください。