突然のカミングアウトを受けて。4

突然のカミングアウトを受けて。4

障害を公表したい?

 

彼女は、力強くうなずきました。
「公表したら、何かが変わるかもしれません。」

 

 

何かは、変わるのだろうか。
公表しただけで、変わるのだろうか。
何を、変えたいの?

「殻にこもっている自分を、変えたいです」

 

 

 

そっか。
では公表してくれたら、私たちも変わるかもしれないね。

彼女は、一瞬唖然としていた。
言った自分も、その顔を見て、自分が何を言ったのかわからなくなった。
変わる・・・?

「謝られるでしょうか」

 

 

謝られる?

「気づかずに、ごめんねと言われたりするのでしょうか」

 

 

 

それは、あなたのことが可哀そうだと思ったら、そうなるかもしれない。
でも少なくとも私はあなたのことを可哀そうだとは思わない。
理由は、見える障害もあれば、見えない障害もあるから。
だけれども、みんなはどう思うだろうか。
可哀そうだと思われたくなければ、可哀そうだと思われなければいいんじゃない?

「今の私は可哀そうに見えますか?」

 

 

え?ん~。そうだね、可哀そうに見える。
大好きな彼に振られて、それは自分のせいだと責めて、よれよれで。

 

 

彼女が泣きだした。

 

 

私は、彼女を抱きしめずにはいられなかった。

 

 

 

 

 

 

私は。
このとき、最後まで言うことができなかったんです。
自分もLGBTという障害ではないけれども、公表していないモノを持っているということを。だから、彼女がカミングアウトしていないことによって持っている罪悪感が、痛いほどわかることは、最後まで言うことができませんでした。

 

あと、今の彼女には、私がLGBTの話をしても受け入れる土壌はないなと、一瞬で判断がありました。
悩んでいるのは、彼女自身のことなのです。
私のことは、今あの場では話す必要はないのです。
混乱を招くだけです。

 

 

あの時は、私は彼女の強さを感じました。
私に話そうと思った、その強さがすごいと思いました。
そして、泣かなかったのです。
きっと、涙も枯れたのでしょう。
応援しなければと思います。

 

それは、彼女が障害を持っているから、弱いと思っているからではありません。
彼女と私、何も変わらないのです。
私と、これを読んでいるあなたも。

 

何か、自分を知ってもらいたいという実現したい夢がある。
それは、共通でしょう。
何も変わりません。

 

 

彼女は「人生は難しいですね」と、とても複雑そうに笑っていましたが、
最後には「よかった」そう言ってくれました。

 

 

 

 

 




つづく。



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