日常の一場面

【9】LGBT対応指針ガイドラインマニュアルまとめ(課題‐会社等編2)

(2)ハラスメント

①現状と課題
就業後の職場での飲み会等でいわゆる「ホモネタ」「レズネタ」等が定着してしまっている現状がある。また、言動・服装等が「男らしく」「女らしく」ないことを理由にハラスメントを受けるのケースも頻発している。こうしたハラスメントは、性的指向・性自認に困難を抱える職員/社員/従業員にとって、非常に大きな精神的苦痛をもたらす。
一方で、性的指向・性自認に関するハラスメントは、必ずしも「LGBT」に対して行われるわけではなく、憶測で「LGBT」のような/らしい人がターゲットにされやすい点を留意する必要がある。また、カミングアウトしていない「LGBT」は職場の中で可視化されていないため、何気ない性的指向や性自認に関する言動が、いわゆる「LGBT」を傷つけている場合が多いことも踏まえる必要がある。
こうしたハラスメントの防止施策は、職場の性的指向や性自認に関する対応として、最初に取り組むべき最も基本的な対応の一つと言える。ハラスメント対策がなされていない職場では、どんなに素晴らしい差別禁止制度や、福利厚生制度、施設利用に関する配慮規定を設けていても、それらの制度の利用を申し出ることが難しくなってしまうためである。他方で、いわゆる「LGBT」であることを明らかにしている労働者がいなくとも、自らの性的指向・性自認を明らかにしていない労働者を念頭に、講ずべき施策であると言える。
また、こうしたハラスメントについては、組織方針や就業規則等の労務管理に関する各種制度・規定において禁止することを明確化させることが非常に重要な課題である。プライバシー保護に配慮しつつ、実際に被害が生じてしまった場合の相談・救済の仕組みを前もって確立させておくことも非常に重要。さらに、ハラスメントが生じないように予防策を講じる必要がある。

予防策を講じるためには、課題の抽出が必要

②解決策と対応する際に重要な視点
○労務管理に関する各種制度・規定の服務規律その他の項において、性的指向・性自認に関するハラスメントの禁止を明記し、ハラスメントの報告があった場合の対応体制を構築する

【労務管理に関する各種制度・規定例】
「全ての職員職員/社員/従業員は、性的指向・性自認に関する望まれない言動により、他の職員職員/社員/従業員に不利益や不快感を与えたり、就業環境を害するようなことをしてはならない。」
性的指向・性自認を理由とするハラスメントを定義し、禁止する旨を宣言する必要がある。
この時、「LGBTに対するハラスメント」を禁止/防止対象として位置づけるのではなく、「性的指向・性自認に関するハラスメント」を防止/禁止対象とすることが重要だ。「LGBTへのハラスメント」とした場合、「LGBT」である労働者が周囲に明らかである必要がある。しかし、実際は、「LGBT」であることを明らかにしていない場合が圧倒的に多いため、そのような労働者が人知れず傷つくことのないよう、性的指向・性自認に関するハラスメント自体を禁止/防止する必要がある。
同時に、上記の規定、あるいはその詳細を記したガイドラインなどに、どのようなハラスメントが性的指向・性自認に関するハラスメントなのか、例示しておくと良い。

【性的指向に関する言動例】
○「あいつホモだろ?」「レズみたいだね。こわーい。」
○「何で結婚しないの?」「何で彼女/彼氏(異性パートナー)いないの?」

【性自認に関する言動例】
○「お前おなべなんだって?声高いよなー。ホントに男なのかよ?」
○「お前オトコオンナなんだって?化粧とか気持ち悪い」
なお、上記の言動とともに、性的指向・性自認に関する言動とともに用いられることの多い、性別規範に関する言動についても注記する必要がある。

【性別規範を理由とする言動例】
○「男のくせに女みたい」「女にくせにガサツだ」
○「女みたいな喋り方だな」「がんばって男の真似なんするなよ」
実際には、こうした言動に明確に境界線を引くことはできないため、一元的に対応することが求められる。
また、性的な要素を含む言動はもちろん、性別規範に関する言動についても男女雇用機会均等法のセクシュアル・ハラスメント防止指針に明記されている性別役割分担意識に基づく言動として、既に法的に防止措置が位置付けられています。

○性的指向・性自認に関するハラスメントの防止体制を構築し、防止規定等を整備する。
【就業規則規定例】
「性的指向・性自認に関するハラスメント防止の詳細は、『性的指向・性自認に関するハラスメント防止規定』の定めるところによる。」
ハラスメント被害が発生することがないように、職場として防止規定をおく必要があります。防止規定の内容としては、既存のセクシュアル・ハラスメント防止規定等にならい、目的、定義、禁止行為の例、懲戒を行う旨とその種類、相談・苦情の処理方法、再発防止義務等が挙げられる。

こうしたハラスメントの防止施策は、職場の性的指向や性自認に関する対応として、最初に取り組むべき最も基本的な対応の一つと言える。ハラスメント対策がなされていない職場では、どんなに素晴らしい差別禁止制度や、福利厚生制度、施設利用に関する配慮規定を設けていても、それらの制度の利用を申し出ることが難しくなってしまうためだ。他方で、いわゆる「LGBT」であることを明らかにしている労働者がいなくとも、自らの性的指向・性自認を明らかにしていない労働者を念頭に、講ずべき施策であると言える。
防止施策において、まず取り組むことは、人事部門や管理職層、そして一般社員に周知・啓発するための研修を実施することだ。このマニュアルの基礎知識で記載している内容や、アのハラスメント規定、ハラスメントとなり得る言動について、事前に研修を行う必要がある。
しかし、研修を行ってもハラスメントは起こり得ます。ハラスメントが起こってしまった場合の対応を考える際、性的指向・性自認を理由とするハラスメント対策が他のハラスメント被害と異なる面として、プライバシーの問題がある。性的指向・性自認が非典型、すなわち「LGBT」であることが、他の労働者や上司に明らかになってしまえば、甚大な二次被害を起こし、被害者に更なる不利益、最悪の場合には退職等深刻な事態に追い込んでしまう危険性がある。そのため、例えばハラスメント被害について、安易に管理職や人事に情報共有を行うのではなく、必ず本人の同意を取った上で対応を行う必要がある。
一方で、ハラスメント被害から、職員職員/社員/従業員が円滑に退避できるように配慮を行うことが望ましい。例えば、ハラスメントを理由に有休を連続して取得した場合等に、職員職員/社員/従業員が性的指向・性自認に困難を抱えていることが同僚等に知られることがないように情報管理のルールを決めておくことが必要。また、やむを得ず欠勤となったりした場合にも、懲戒等を行うかどうか個別的な事情に配慮しつつ慎重に判断することが必要。性的指向・性自認を理由とするハラスメント被害から、円滑に職員職員/社員/従業員が職場復帰できるように配慮を行う必要がある。復帰前と同等の職務に就かせる旨のルールを決めておくことが有効。
ハラスメント被害者・加害者への一連の対応は、予め文章等で定めて置き、対応手順を明らかにしておくべきだ。
また、相談・苦情の処理方法として、職場ごとに窓口をおく場合には、責任者を明確にしたうえで、対応マニュアルを整備し、またハラスメントの内容と対処方法について研修を実施しておく必要がある。できれば、中立的かつ性的指向・性自認について専門的知見をもった第三者機関が相談・調査を実施できるように、対応体制を整備することが望ましい。

 

 

【引用・参考】
性自認および的指向の困難解決にけた支援マニュアルガイドラン性的指向および自認等にり困難を抱えている 法整備のため全国連合会

 www.city.bunkyo.lg.jp 

https://www.city.bunkyo.lg.jp/var/rev0/0112/4247/201601-03.pdf#search=%27LGBT…
https://www.city.bunkyo.lg.jp/var/rev0/0112/4247/201601-03.pdf#search=%27LGBT+%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%27

文京区職員・教職員のための性自認及び性的指向に関する対応指針

 www.city.bunkyo.lg.jp 
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https://www.city.bunkyo.lg.jp/var/rev0/0131/1039/201744164453.pdf

性的マイノリティ支援にかかる課題の整理





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