イラスト

うつ病患者に『性格を治せ!』と言い放ったおじいさんに脱帽した。

私の上司が離婚しました。
原因は一概には言えないのですが、更なる上司たちからの仕事の丸投げを受け、うつ病になり、その関係で家庭環境が崩れ離婚しました。

彼はとてもシャイな男性で、私とも同じ職場にいながらほとんど会話をしたことが無かったのです。

ですがある日、2人で外勤のため車に乗っていた時に、私が私の恋人の話をしました

遠距離なこと、結婚しないこと(だってビアン【L】GBTですからできない!なんてのは秘密)に大変驚いていて、

「そういう生き方もあるんだね・・・」

彼は呟いていました。
そして、
「実はね」


そう彼がポツリ、ポツリと自分の身の上話を始めたのでした。

「僕と元嫁さんの関係はずいぶん前から、終わっていたんだ」


そう数年前に職場の同僚から聞いたことがありました。

毎週家族で外食に出かけ、毎年1回は家族で海外旅行に出かける。
結構、家族思いな男性だなと、私は思っていました。

 

でも、人の家庭は見えないものです。

Pee
Pee
コミュニケーション不足だな
FEEL
FEEL
え!?毎年家族で海外旅行だよ!?
Pee
Pee
お金を出せばいいって問題じゃないよ。女性はね、話を聞いてもらいたいんだから。

そう、Peeさんの言う通りだったんです。
彼は、職場ではとても寡黙で岩のような人間でした。
彼も自分でも言っていましたが、

「僕は職場であまりしゃべらないけれども、人一倍、心の中で思うことはあるからね」

「あと嫁さんとは数年間、顔を合わせればケンカばかりだった」

人の話を上手く聞いてあげるよりも、聞いたことで、思いを溜める男だったんです。

 

先日時間があったので、彼を、私のお気に入りのおじいさんの所へ連れて行きました。
私はうつ症状の気晴らしに、彼に変わった話を聞かせたいと思ったのです。

そのおじいさんはマンションの管理人なんですが、
マンションでいじめられている子供と、いじめている子供を呼び出して叱り上げ、いじめを改善させたり、
何年も耳鳴りがして医者にかかっている高齢者の耳を、医者以上に改善させたり、
パチンコに生活保護費を使う人の生活態度を変えさせたり、


とにかくスーパーじいちゃんなんです。

私が委託している仕事を彼がしているので、その日は様子を見に行きました。

 

おじいさんは、彼を見るなり、
『あんた!元気ないな!どしたんな?』


そう言って、彼をドスドス叩き始めました。
そしてしばらくお互いの知り合いの人の話をし、

話がひと段落した後で、
『今日はゆっくり寝られよ!な!』


そう言いました。

FEEL
FEEL
たくさん笑ったので、私もよく眠れそうです

と私は答えましたが、


彼はその時もうすでに目に涙をためていました。

「そうなんです。ワタシ、実は睡眠薬を飲んでいまして・・・」

と。。。
いや、私も少しは気にしてたんですよ、

FEEL
FEEL
今日の上司、なんか、ぽや~っとしてるな

と思っていましたが、それが『眠れないこと』からきていることは全く気づかなくて。
でも、おじいさんは観察して見抜いていたんです。

睡眠薬を飲まないと眠れないこと。
飲むことに罪悪感があること。
今朝は離婚した元妻に合わなければいけない用事があったこと。
職場の上司のこと。
うつ病のこと。

セキを切ったように、彼は自分の話始めました。

 

一番感情が高まっていたのは、本人の子供の話でした。
この3月に受験だそうです。

上司は、年末に海外へひとり傷心旅行に行っていたのですが、そのお土産を先日、子供に渡したそうです。


その時、便せん3枚分の手紙を書いて同封していました。

「こんな父親でごめんねって書いたんだよ」

すると数日後、郵便で息子さんから手紙がきたそうです。

夜になると、どこからか父さんと母さんの声がして最近眠れなくて、病院に行ったところ、自律神経失調症だと言われました。
父さんはどうですか?
眠れないと言われてましたが、眠れてますか?
僕は昼真、寝てるので大丈夫だけど、日中仕事の父さんが眠れないのは可愛そうだな。僕は大丈夫なので、父さんは父さんらしく生きてください。

この話を聞いて、いやぁ・・・
私もノックアウトでしたね。

FEEL
FEEL
できた息子さんですね

感動しました。


そう。
みんなで感動していたところ、おじいさんが一言。

『係長!あんたな、まずその性格をなおせ!!』

と。

えー!?

思いもよらぬ一言に、私も上司もびっくり。

だって、うつ病患者にその本人を否定する言葉を言うなんて、なんてナンセンス!
今の私には絶対言えない一言で、ホントひっくり返りそうになりました。

『息子は偉い、でも奥さん偉くない?あんたは、我慢が足りん!

『男じゃろぉが!もちろん奥さんも我慢しとって、あんたも我慢しとっただろうけど、あんたは男なんじゃから、奥さんの何倍も我慢せにゃいけんのじゃ!

「いや、おじいさん。僕も我慢が足りなかったとは、確かに思います。だから次の再婚相手ができたらその時はしっかり我慢・・・」

『それの考えがいけん!』

『過去をきちんと認ねぇ!奥さんを怨んどる。自分を認めよ。過去を認めよ。そして人を許せ。』

 

人を許せ。

 

そう言われて、私もちょっとジーンとしました。
過去を認めなかったら、繰り返すんですよね。

私も、過去の恋愛で不憫な別れ方をしました。

その後勉強が足りなかったので、数年後にお付き合いした人に、喫茶店で水をぶっかけられた修羅場を経験しています(過去の恋愛の記事にはしてないんだけれども。また記事にしてみようかな)。

でもあの後自分を認める機会がなかったら、私は、Peeさんとこんな素敵なお付き合はできなかっただろうと思うのです。

『係長!あんたイケメンなんじゃけぇ、その性格直したら絶対ええ人来るで!絶対来る!じゃけな、まずはその病気治そう!』

『でもな、絶対仕事だけは辞めるなよ!
仕事辞めたら、一気にガターっとくるからな!
FEELさんみたいに話聞いてくれる人おらんくなるけぇ、絶対辞めちゃいけんで!』

そしておじいさんは別れ際に、また彼をドスドス叩いていました。

その叩き方が、やっぱり愛があるんですよね。
向き合って、両方の二の腕を外側からバシッと抱えて、左の胸板と背中を挟むようにドスドス。
男性同士しかできない叩き方だなと、ちょっとうらやましくなりました。

FEEL
FEEL
やっぱり、このおじいさんすごいな。

連れて行って良かったと思いました。

 

帰り際の車の中で、

FEEL
FEEL
「ああいう風に言ってくれる人って、いないですね」

そう伝えると、

『いない。ホント、勇気づけられた。」

何か心が変わるきっかけを得た彼からは、ぽや~っとした感じが消えていました。
放心状態でしたが、顔色は良くなっていました。

その日の夜に、
『今日はありがとう!』
そうメッセージをくれました。

↓↓実は、この上司ね

関わりたくない人たちのメールを転送して、返信が来た話。ある日職場へ行くと、メロンさんが体調を崩されてお休みでした。 ▼メロンさんの詳しい話はコチラ https://fee...

それからの彼は、幾分仕事にも積極的になり、冗談も言うようになりました。


そして毎週のように、おじいさんの所に顔を出しているようです。

あと私とのメッセージの交換は、たまにですが続いています。
昼休みに、同じ職場にいながらメッセージ交換。

睡眠薬もだいぶ減ってきたみたいです。

メロンさんに、この上司の世話と、私も意外に大変なのです。





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